「ことも」食堂

先日の忘年会から、「ことも食堂」の話で盛り上がっております。
私も自分なりにブレインストーミングしてみました。

ターゲットイメージを明確にする
「ことも食堂」の基本的な仕事は「ごはんを食べさせること」です。
ごはんを食べられない子・人というのは、どういう人なのか?
ネグレクトなのか?貧困なのか?
ネグレクトであれば、児童相談所やソーシャルワーカーなどに繋げる必要がでてくるでしょう。
また、貧困であれば、家族も貧困状態に陥っている可能性が高いので、家族にもしっかりとした食事をしてもらう他、就業や福祉に関する相談員と連携する必要がありそうです。
つまり、「ごはんを食べさせること」を通して、上手にターゲットの人々とコミュニケーションをとり、様々な人々と連携していかなければならないのです。
ただ「食べられない子供たちを助けたい!」と意気込むだけではなく、「ごはんを食べさせること」を通して最終的にどのようなことを達成したいのか、ということを考える必要があるかと思います。

様々な障壁に備える
協力者や食材を集め、場所を用意して実際に食事を提供する、ということ自体はそんなに大変ではないと思います。
おそらく、難しいのは「実際にごはんを満足に食べられていない子・人に来てもらうこと」だと思います。
ここでも、上記のターゲットの明確化が重要性を帯びてきます。
ターゲットを「ネグレクトあるいは貧困によってごはんを食べられない子供」と設定した場合、このターゲットにどのようにリーチするのでしょう?
新聞や雑誌でPRをしても、あまり意味がないように思われます。
すると、児童相談所やソーシャルワーカー、学校などに情報を流すのが手っ取り早いかもしれません。
しかし、仮にターゲットの子・人に情報が届いたとしても、実際に来てくれるとは限りません。
知らない人間(やその人の持って来るうまい話)を警戒するかもしれないし、自分の状況に対する周囲の感情を気にして来られない場合もあるかもしれません。
いずれの場合も、相手の事情や気持ちを慮ることが重要になります。

また、ターゲット以外の人にどのように対処するか?ということも考えなくてはいけません。
どんなルールにも抜け穴があるし、どんなコミュニティにもズルをする人はいます。
これに関しては、あるていど織り込み済みで考えておく必要があると思います。
あまり排他的になったり、ギスギスしては元も子もありません。
ただ、その「ズルをした人」がそのことを恥じてしまうような、素敵な空間を作ることは意識してみても良いと思います。

どのような場所にしたいのか
一口に「ごはんを食べる」と言っても、そこには色々なものが付随しています。
「食育」「しつけ」「コミュニケーション」「身体的欲求の充足による精神的欲求の自覚」などなど…
「ごはんを食べる」ことを通して、子供たち・人々がその時間を充実させ、さらに色々なことに気づき興味を持つきっかけになる場所になれば素敵だな、と思います。

また、貧困というのは、何かの歯車が一つずれただけで、誰でも陥る可能性のある状態です。
そうなったときに、お互いに助け合う仕組みを作っておく(共助)と、もちろん自分も安心です。
「情けは人のためならず」ということですが、それだけではありません。
「自分が、自分よりも大きいもの(社会など)を作っているんだ」、という意識を社会の人々の中に育むことが大切だと思います。

ということで、皆でわいわいブレインストーミングできたら良いですね!