高知市と山間部の構造論 0.33

今日、TSUTAYAへ行った時にたまたま見つけた“複住スタイル”という雑誌

 

香南市に移住した鈴木さんご夫婦の記事が気になって、買って家で読んでたら、ずっと前からブックマークしてたブログ主ということで少し驚いた。

この中で高知への移住の理由が、山行って温泉入ってゆっくり夕飯食べる、が1日で完結する、ということが書かれている。まさにその通りで、この部分を極限までブラッシュアップしていくことが新しい時代の行動哲学になるかと思う。

 

戦後資本主義の都市圏は闇雲に四方八方に拡大してきたが、これからの地方都市論は資本主義商圏とアウトドア圏を明確に分けるべきであると思う。この考え方のベースに資本主義と社会主義のミクスチャが存在する。

 

都市を自然と一体化させる、自然の中に都市を出現させるというのは、真新しいものではなく結構古くから存在する思想でもある。日本で言えば、手塚治虫のメトロポリスもそうだろうし、石原莞爾が戦後、首相になっていたら既になっていたかもしれない。《列島改造論・所得倍増計画》が、ほんとに正しかったのか。もう一度検証が必要だろう。

 

外国では、クラインガルデンの思想があって、日本ではちょっと違う思想で使われているが、そのクラインガルデンの思想も今後の都市計画の中に組み込んでいく必要があると思う。

 

要するに、高知はたまたま資本主義思想が根付かない土地だっただけに、周回遅れの都市化がやっと始まって、都市化が終わった東京からやってきた移住者が、『その都市化ちょっと待って、その先には何も良いことはないよ』というのが高知の現状

 

10年前と比べても、全体のスキームがレベルアップしていて最低限の都市機能と文化が享受出来る。ただ、これはたまたま、そうなったのであって、どこが最善なのかを話し合った結果ではない。

 

であるから、都市機能はそれぐらいにして、周辺部の中山間地域のスキームをver.UPしていかないといけないよ、という個人レベルでの活動が必要になってくる。

 

そういう意味で言うと、冒頭の鈴木さんが主宰するSO9ブランドは、強烈な思想を持っていると自分は感じている。集積材は、確か尾崎知事が在職中に地産外商の主力にしようとしていた材ではなかったか。

 

高知発のアウトドアブランド、木材ブランド、大きな可能性を秘めている。山を持ってる人はたくさんいるが、どうやって切り出すぜ、となって酒飲んで面倒くさくなって、そのままになってる人はたくさいる。

 

自分の親戚にも山師と大工と建築家がおって、皆が元気なうちになんとかせないかんでと言ってるうちに要の大工のおじが亡くなって、そんな話もなくなった。高齢化だけが問題ではなくて、闘病生活に入ったり、居なくなった穴を埋めるためにはだいぶんの時間がかかる。

 

そこへちゃんとした移住者の方が入ってくれたら自分たちもすごく助かると思う。だいたい、高知市に住む人は、じいちゃんばあちゃん親戚は西や東の山間部に住んでいるわけだから、自分たちの代わりに田舎を良く保ってくれる人ならたぶん協力すると思う。

 

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